昔、腰を痛めて整形外科に行きました。痛み止を服用するのは嫌だ、と医者に告げると出してくれたのが湿布でした。聞きなれない名前だったので、薬局で貰った薬の説明書を読むと、危険な副作用がズラリと書かれていて、アレルギー体質だったこともあり恐ろしくなり使用しませんでした。最近の湿布には、痛み止めの成分が含まれている物がたくさんあります。ロキソニンやインドメタシン等がそれにあたります。私もいくつか使用したことがありますが、これらは痛み止めを含む為か、よく効きました。しかし、よく効く=使用法・副作用も内服薬同様の注意が必要という意識は、正直医者も患者も持っている人は少ないように思います。
痛み止めを服用したことのある人はご存知と思いますが、痛み止めは胃を荒らします。その為、胃を保護する薬も一緒に処方されることが多いです。ではなぜ痛み止めが胃を荒らすのでしょうか。それは、痛みを感じさせる物質であるプロスタグランジンが、胃壁を保護する働きもあるためです。インドメタシン等の痛み止めは、プロスタグランジンの生成を阻害することで、痛みを和らげるので、同時に胃を保護する機能までも下げてしまうことになります。初めに述べた湿布でも同じことが言えます。使用時には決められた用法、用量、使用時間を守らなければ、思いの外危険な副作用が起きる可能性があります。
特に、貼り薬は飲み薬より気軽に使用してしまいがちなので、注意しなければなりません。また、貼った箇所に痒みや腫れ、赤み等の皮膚の変色が見られた場合は、直ちに使用を中止して医師に相談して下さい。私もひどいアレルギー体質なので、アナフィラキシーショックにならないよう、日頃からこれらの貼り薬使用には注意しています。アナフィラキシーショックとは、重いアレルギー反応で、全身に炎症が起きます。喉なども腫れるために呼吸が阻害され、命に関わる危険なアレルギー反応です。内服薬にしても、貼り薬にしても、薬は薬です。効き目が強いということは、それだけ身体に吸収されて作用しているということなので、気軽に使用せず、決められた使用方法は守るようにしなければなりません。
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